雄蛇ヶ池から連れてきてしまったらしい幽霊の話・これ本当

脳内で生きてんだな~

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●雄蛇ヶ池から連れてきてしまった幽霊の話●

こんにちは、みなさんは幽霊って信じますか?

 

ハッキリ言って私は信じてません、っていうか見たこと無いので信じられないのですが、最近仲間と話をしていて思い出した、実際に私が若い頃に体験した千葉県の雄蛇ヶ池での出来事をお話したいと思います、今となっても本当に不思議でなりませんが、こんな事本当に有るのかね?との思いから似たような経験をした方も居るかもと思いブログに残します、この手の話が苦手な方も大したことないので見て下さい!(笑)

雄蛇ヶ池へドライブ

私は当時(20歳頃)千葉県習志野市というところに住んでいて、仲間も千葉市、船橋市辺に住んでいたので良く集まってドライブしたりしてました

 

次の日が休みということも有り、仲間内でドライブに行こうということになりました、10月の半ば頃だったと思います、車は私のではなく仲間の車(古いシビック)で行くことになりました、その時のメンツは男性4人です

 

コースとしては雄蛇ヶ池へ寄って海でも見に行きその後は適当にファミレスでも寄って、朝になったら仲間がバイトしてるボウリング場へ行くというプランです

20時頃出発し、途中でコンビニに寄ったりして飲み食いしながらのドライブだった為多少時間はかかりましたが、何事も無く順調に進み、雄蛇ヶ池についたのは22時30分を少し廻った頃でした

 

特に着いたからといって何もすることも無く、その当時は近くに店も無いため、近くの販売機で缶ジュースを買ってフラフラするくらいでした、少し周りを歩きぼ~っと池を眺めていると、車の持ち主である彼が「いつも釣り竿を車に積んでるからバス釣りでもしてみようか」となり、早速糸を垂らし釣りを始めました

 

こんな夜に釣れるのかな・・・と思い皆で眺めること30分位・・・

思ったとおり何も釣れず(笑)だよね~やっぱり・・・でどうする?となり、「じゃあ肝試ししようぜ」となった訳です

恐怖の肝試しへ

今では周回できるのは昼間だけになったようですが当時は夜でも自由に雄蛇ヶ池を周回できるようになっていました、とは言え一周3km~4km位有ったと思います

 

そこで車の持ち主が「一周できたら一万円やる!」と言い出しました、彼はボンボンの金持ち息子なので私は遠慮なく即座に「マジで?本当にくれるんだったら行ってやるよ~」と私が言うとシビック君が「嘘だろ無理だって一周するのに一時間以上かかるよ?」と言われ「待っててくれるんならやるぞ~~」とほぼ半分冗談っぽく言うと、どうせ無理だと思ったのでしょう

 

「なら待ってるからやってみ~」「絶対待ってろよな」と言うと他の仲間が、「やめといたほうがいいぞ~ここマジで出るらしいから」と言うのです、確かにここは結構知れた心霊スポットらしいのですが、私は幽霊より借金と通り魔の方が恐い人間だったので

 

「俺は全然そんなの怖くないし信じてないから大丈夫、それより他に一緒に行く奴居ないの?」と言うと仲間の一人が「俺も行っても良いぞ、それなら5千円ずつな」と言うので一緒に行くことになりました

 

ちなみに「肝試ししようぜ」と最初に言い出した奴は行かないとか?順番で皆んな行くのかと思ったら絶対に行かないと言う(笑)でも金は出すからまあ良いか・・・

 

そこで私は「本当に一万円だよな?」「もちろん嘘はつかないよ」「よ~~しこれからのボウリングとメシ代は俺のおごりだ!」と言い残し私ともう一人は雄蛇ヶ池の周回コースへと向かいました

ちなみに多少月明かりや所々に街灯っぽい物は有りましたがほぼ真っ暗なため、釣り好きの彼が持っていた懐中電灯とヘッドランプを持って出発しました

 

出発すること10分・・・相方の彼の様子がおかしい・・・

 

すると彼が「やっぱりやめといた方がいいんじゃね?」少しカッコつけた言い方をしたもんだから可笑しくなりましたが「なんだお前怖いの?」と言うと「何かヤバそうじゃね?」とか言うでは有りませんか

 

「何がヤバいんだよ」と聞くと「ほらやっぱり変なのに取り憑かれても嫌じゃん」とか言ってるものですから「戻りたきゃ戻ってもいいよ」と言うと「じゃあ戻ろう」と言うのでてっきり一人で戻るのかと思ったら「早く戻ろうぜ!」ですと・・・

 

「俺は行くから戻るなら一人で戻ってくれよ」って言ったのですが「どうしても一人で帰るのは嫌だ!」と情けないことを言うので「ならお前も一緒に来い」となり彼も渋々着いてくることに(笑)でもこの選択が今思えば間違っていたのかもしれません

 

途中道に迷ったり突然の寒気や物音に大騒ぎしながら進んで行きます、風もない静かな月夜でとても気持ちの良い森なのですが、怖い怖いと思うともう怖いとしか思わなくなってしまうのでしょう、彼は超ビビリながら、どこで拾ったのか分からない長い棒きれを振り回しながら、時に変な奇声を上げながらついて来ます(笑)

 

夜中なのに突然ガサガサ!と大きな音がして彼が騒いで居るとそこにカラスが(笑)そりゃカラスだってこんな夜中に突然誰かくりゃビックリしますよね

 

そして彼が突然の大声「うわ~~~~!!」って私もその声にビックリして「うわ~~~~!」って驚くと目の前に人が!前から来た人が苦笑い、「ごめんごめんおどかしちゃった?(笑)」

そうなんです、私達と同じような事をしてる人達が他にも居たんですね、逆周りで来たから前から現れた訳です、しかも彼らはこの暗闇の中ライトも持たずにやってきた強者でした、その当時は肝試しスポットで有名だったらしいので肝試しに訪れる人がちらほら居たのです

 

その状況に今度は安心した彼が突然強気になり「なんだよ幽霊なんて気の持ちようだな」って言い始めましたよ・・・それから一時間ちょっとかかり、ぺちゃくちゃ話しながら何事もなく一周して彼らの居るゴール地点へ辿り着きました、正確には寒気を覚えた箇所はいくつか有りましたが秋口だったので寒いだけだろなんて思ったくらいでした

 

「何だよ本当に一周してきたのかよ、絶対に途中で戻ってくると思ってたのに」と渋々1万円を渡してきました、「二人だから5千円ずつだな」と私が言うと、一緒にゴールした相方が「どうせ皆んなで遊ぶ金にするんだから持ってて良いよ」と「そうだな、なら俺もいいからその金で飯とボーリング宜しくな」ということで雄蛇ヶ池を後に海へ向かいました

何かを連れて海へ

東金街道から128号線を右に、大網街道を左に曲がり海まで走ります

 

大網海岸に着くとさっきとはまるで違う開放感です、午前2時前だってのに人もちらほら居ます、月明かりはこんなに明るいのか?ってくらい周りがよく見えます、気持ちの良い空気を思いっきり吸い込み、自動販売機で缶コーヒーを買い、砂浜に座り込んでしばらく話をしました、さっきの不気味さはもうどこにも有りません

この時振り返って自分の車をじっと見ている持ち主の彼を見て「どうしたの?」と聞くと「いや、何か俺の車に誰か乗ってる気がしたんだけど気のせいか」と言うので皆んなで振り返ると誰も見えません、距離にして多分20メートル位だったと思います「鍵はかけたの?気になるなら見てくれば」と言うと、さっと立って走って見に行きました、帰ってくると「誰も居なかった」そりゃそうだろ~~と皆んなに突っ込まれてましたが、何か引っかかる違和感を覚えたのは事実です

 

しばらくの間話し込みました、当時はまだ夢も希望も有りましたからね、これからあれがしたいこれが良いなんていつまでも話したものです

 

気がつくと日はまだ出てませんが薄っすらと明るくなっています

 

「そろそろファミレスでも行こうか」ということになりファミレスへ移動しました、確か途中のデニーズかどこかだったと思います、モーニング等好きなものを各々注文し、食べた後しばらくの間眠気と戦ってぼーっとして時間を過ごしました

すっかり眠気も冷めて(若いので復活も早い)コーヒーのおかわりを頼んで(昔はドリンクバーは有りませんでした)しっかりと目を覚ましてからいよいよ目当てのボウリングへと向かいます、もちろん支払いはあの一万円からです

体に異変が・・・

走っている途中で一緒に肝試しに言った奴が、「何か頭が重いな」と言い出したのをきっかけにシビックの持ち主も「お前もか?何か俺も頭重い感じ~」なんて言い出しました

私はまったく何の変化も無く至って元気だったので「お前ら軟弱だね~ちょっと徹夜したくらいですぐ頭重いとか無いわ~」と言うと「お前みたいな単細胞には分からん事だ」と素で言われ「そんなに痛いの」と聞くと「痛いってより重い感じ」と二人がいいました、ただ私ともう一人の肝試しに行かなかった奴はどこも痛くも重くも有りません

 

「まだ距離が有るから少しコンビニでも寄って休んで行こ」と私が言い「悪いけどそうするわ~」となりコンビニへ「コーヒーでも買ってこようか?」と私が言うと「お茶が良い」とワガママ言うのでお茶を購入、このコンビニの公衆電話からボウリング場の仲間に電話して(この頃は誰も携帯なんて持ってません)大体の着時間を教えておきます

 

30分ほど爆睡すると少し良くなったようで、やっぱり眠かっただけかよなんて思いながら「走れるか?」と聞くと「大丈夫だ~~」と言うので出発しました

 

やっとこさ友人のバイトするボウリング場に到着です、そこで異変に気づきました、バイト君がボウリング場の入り口から出て私達の居る駐車場まで来た時に「よ~暇人は良いね~~~」なんて言いながら一瞬あれ?と言う顔をした後会釈したのです、この時は特に気にしませんでしたがこの後がヤバかったのです

黒い帽子の人

フロントの受付まで行くと、バイトの仲間が、「今日は4人じゃ無かったんだ、さっき電話で4人って言うからよ~」

 

全員何言ってんだか全く分からず???という感じで顔を見合わせた後「4人で良いんだよ」と私が言うと「え?・・・ああ一人はやらないのね、そういう事か」とまた訳分からず・・・

 

「だからみんなやるっての、何いってんだよお前は」と誰かが突っ込むと

 

「そう言えば一緒に居たあの黒っぽい帽子被った人はどこ行ったの?」とバイト君

何を言ってるのか分からないし多分何かと勘違いしてるんだと思い特に誰も気にせず、「そんな奴いねーよ、何言ってんだお前は」とほぼ皆んなで突っ込みを入れ、すでにボウリングモードに入っているところにバイト君が一言

 

「じゃあ4人で良いんだな、面倒くせーから後で変更できねーぞ!後で来てもしらね~からな」と真顔で言うでは有りませんか

 

みんなさすがにおかしな感じになり「お前先から何言ってんだ?面倒くせーな、みんな寝不足で疲れてんだから早くしてくれ」と言うとバイト君の顔が冗談じゃないことを物語っていました、もしあれが演技なら主演男優賞物です

 

顔が少しひきつったバイト君が少し間を置いて「お前らこそ冗談やめろよ、俺だけ引っかけようってのか?酷いもんだねせっかく少し安くしてやろうと思ってたのによ!いいからあれ誰なんだよ!」と少しマジギレなので、何のことなのかもう一度良く話を聞くと

 

「着いた時に一緒に車に乗ってた少し変わった帽子を被った人居たろ?」それを聞いた途端に全員の背筋が凍ったことは言うまでも有りません・・・信じない私でさえ何だか一瞬ゾッとしましたよ

 

ここで私は一瞬にして考えました、でも待てよ、こいつら俺たちが肝試しに行ってる間にこっそり公衆電話からバイト君へ電話をかけて打ち合わせでもしてたとしたらどうだろう、あまりにも俺が怖がらないし一万円も取られちまったから仕返しに脅かしてやろうとでも思ってるのかも知れない、なるほどね~

 

そこで引っかかったフリをして質問しながら様子を見ることにしました

 

すると私が質問するより先に、私と一緒に肝試しに言った彼が口を開きました「何だよそれ!嘘つくなよ!どこに居たんだよ!」ともうビビりまくって半分取り乱しています

 

バイト君が「後ろの席の真ん中に座ってたろ?何か古臭い帽子被った人が、だから誰だろうって思ったんだよ、でもお前らの知り合いだろうと思ったから後で聞けばいいやって思ったんだよ、お前ら本当に何言ってんだ?お前らこそそんな嘘ついてどうした?」

 

そのやり取りを見ていた私は、えっ?そう来る?これは本当にヤバいやつかもと思いました、若しくは集団催眠か?そんな事ありえるはず無い、でもこつらがここまで演技できるとは思えないし、いつもの嘘ならそろそろ笑い出す頃なのにこんなに長々と無駄な時間使って演技するか?と不審に思い始めました

 

大ビビリしている仲間をよそにシビックの持ち主が「お前それ本当に真面目に言ってるのか?冗談ならもういいっての、とっとと楽しくボウリングやりたいんだけど」と言うとバイト君が「ごめんごめんボウリングは楽しくやってくれて全然いいんだけどさっきの話は嘘じゃないよ、確かに車の中に居たよ・・・」と言い放ったのです

 

全員シーーーーーンです

 

少ししてシビックの持ち主がハッとした顔をして「あの海・・・」「え、なに」「あの海で誰か乗ってる気がするって言ったろ、もしかしてあの時すでに乗ってたんじゃないの・・・」

 

こうなってくると本当にこいつには見えたのか、それとも本当にどいつもこいつも演技が上手すぎて肝試し組だけが騙されてるのかどちらかしか無いのですが、さっきから気になっていることが一つあります、それは何も話さないもう1人の仲間です

 

「お前さっきからずっと黙ってるけどどう思う?」と私が聞くと予想もしない言葉が帰ってきたのです

 

「・・・・・・」

 

「どうした?具合悪いのか?」

 

「おれもみたんだよ・・・おれもみえたんだよ・・・」

 

と小さな声でたどたどしく言うでは有りませんか、すかさず私は「何が見えたの?」と聞くと

「黒っぽい帽子を被った人・・・」とはっきりと言いました、私は「どこで?」ととっさに聞きました、すると「コンビニのトイレに寄って車に戻ろうとした時、少し離れてたけど後ろの席に2人乗ってるような気がしたんだよ、その時確かに黒っぽい帽子を被ってたような気がする」と言うので

 

「何でその時に言わなかったの?」と私が聞くと「そんな事いちいち言うか?目の錯覚くらいにしか思わないだろ?」と・・・確かにそうかも知れない、いちいちそう見えたくらいで俺だって人に言わないかも知れない・・・

 

どうしたものかと思ったものの、目の前に居ない何かの為にせっかくのボウリングをやらないで帰るのもなんだし、このまま帰っても嫌な気分が残るだけだと思い私が

 

「まあとにかくボウリングやるか!やってるうちにそんな事忘れるっての!」とワザと少し気合を入れて言ったのですが、みんなテンションガタ落ちです、まあ仕方ないか・・・

 

たまたまそういう現象が重なっただけかも知れないし、気象現象かもしれないし、私が全く見えないし頭も重くならないし何でも無いので信じられないし解決するのは自分しか居ないと思い

 

「じゃあ俺が今から車に行って確認してくるからお前ら待っとけ」と言い残し受付を後にするとみんなゾロゾロ着いてきました、やはり事実じゃ無いと確認したかったのでしょう

 

私が「黒い帽子の方いらっしゃいますか~~居たら姿を見せてくだされ~~勝手に人の車に乗っちゃ駄目ですよ~~無賃乗車でっせ~」等と言いながら車の隅々まで確認しミラーに何か映るのか確認し何か音がしないか確認し色々できる限りのことは確認したのですがまったく何事も起こらずに確認終了~~!

幽霊は気のせい?

という訳でその場の空気も取りあえず和み、「だからさ、お前らビビリすぎて怖い怖いって思うから変なのが見えたりするんだよ!気がちっちぇ~な~」と私が偉そうに言うと「お前みたいな鈍感なやつには繊細なものは見えないよ」と一掃されましたが、そんな物見えないくて良いに決まってますよね

 

きっとそういう物が見える人は良く言えば特殊能力、悪く言えば頭の中のバグだと思ってますので必ず科学で解明できるものと信じております、怖すぎると脳内に何かの分泌物が出て有り得ないものを見せてしまうと考えてます、覚醒剤で幻覚が見えてしまうのと同じ考え方です(例えが悪くてすみません・・・)

 

少し場の雰囲気が和んだ後、気を取り直してまた受付へ

そこそこ楽しくボウリングをする事ができました、しっかり2ゲームもやり、皆んなもそんな気味の悪いことが本当に有ったのか?位に思えて来て、きっと気のせいだったのだろうと思えてきた矢先でした

 

帰ろうと受付に近づいた時に最大の恐怖が訪れました

やっぱり何かいる

バイトの女の子が仲間のバイトにこう言ったのです「駐車場の掃除に行ったら反射してよく見えないけど車の中に人が居るみたいだよ、じっと前を向いて座ってる感じ、エンジンも止まってるし気持ち悪いね」と

すかさずバイト君が「車種とナンバーは?」と聞くと、「もう一度見てきます」と言い残し出て行きました、その時の全員の気持ちは、絶対に俺たちの車じゃ有りませんように・・・と願ってたはずです、

 

少しするとバイトの女の子が戻ってきて言いました「シビックでナンバーは〇〇〇〇です、まだ乗ってましたよ、前向いて、気持ち悪~~」間違いなく仲間のシビックでした、皆動揺を隠せず、一瞬にして青ざめる奴、しがみつく奴・・・

 

バイト君が小さな声で「どこに座ってた?帽子被ってた?」と聞くと何も事情を知らないバイトの女子は「後ろの席だったよ、真ん中へんじゃないかな、帽子は分からないけど黒っぽい感じだったよ」

 

「・・・・・・」 もう全員絶句です・・・

 

冗談にしては随分手の混んだドッキリですよね、それでも信じられない私は「チョット待ってて」と言い私はダッシュでシビックの元へ

 

すると一瞬車がボヤケたような気がしたのですが、近くまで行って覗き込んでみても何も乗っておらず、どこにも何にも居ませんし気配すら有りません

 

その時です「トントン!」と背中を叩かれました!さすがに「うわ~~~~!!」と叫んでしまいましたが、後から追っかけて来たバイト君でした(笑)「ビックリさせるなよ!!」まったく・・・

 

他の奴らはビビってまだ全員受付に居ます「どうだった?」小声で聞いてきました「どうだったって見れば分かるだろ?誰も居ないよ、あの女の子もお前とグルなんじゃ無いの?」と唐突に聞いてみました、突然ならボロを出すかもと思ったからです、すると

 

「おいおい、まだ疑ってんの?悪いけどドッキリとか嘘じゃないよ、気味悪いから疑いたいのは分かるけど本当に見たんだよ、それに女の子も見たって言ってたろ?まったく何も知らないはずの子が見たなんてさ、本当に何か居るんだよきっと、気味悪いな・・・」

 

私も言葉が出ず「・・・・・・」本当にそんな事が有り得るのか?とても信じられないんだけどな「だって俺には何も見えないし何も感じないよ?」と言うと

 

「そんな事言われても俺にも理解できないよ・・・ところでお前らどこ行ってきたの?」と聞かれたので「最初に雄蛇ヶ池に寄って」とそこまで言いかけると「雄蛇ヶ池行ったの?肝試しとかしたか?」と少し食い気味で聞かれたので「ああ行ったけど、結構他にも肝試ししてる奴ら居たみたいだぞ」と言うと

 

「そっか・・・とにかく事故には気をつけて帰れよ」と言われた時に、何かいわれのない恐怖を感じたのを覚えてます

 

「なんだよその意味ありげな言い方気になるんだけど」と言うと「まあ雄蛇ヶ池は昔から良く聞く話なんだけど、そんな事嘘だと思ってたからさ・・・」

 

「おいおいまさか雄蛇ヶ池の肝試しのせいで変なのが憑いてきたとか言うんじゃないだろうな」

 

「いやそうじゃなきゃいいなって・・・」

 

まいったねこんな話あいつらには言わない方がいいと思い「雄蛇ヶ池の話とかあいつらには言わない方がいいな」とバイト君に言うと「そうだなあいつら相当ビビってるもんな、帰り事故られても困るし」という事で、あえて笑顔で受付に戻り

 

「なんもね~よ~やっぱり気のせいなんじゃね~か~、お前の車きっとウインドウの汚れとか歪んで見えるから変なふうに見えるんだよきっと」と私が言うと超ビビリ君がいつもは冴えない頭をこういう時だけフル回転させて「ならいつも見えるはずじゃんかよ!」とド正論・・・アホかこいつは・・・

 

「とにかく何もなかったんだから大丈夫だって、たまたまそう見えただけだっての気にするな!」と無理やり押し通した訳です

何かを乗せて帰路へ

それから帰路につく訳でなのですが、そんな事が有ったせいで車内は挙動不審だらけです、車の持ち主までもが常にルームミラーをチラチラと落ち着き無く見る始末(笑)

 

「おいおい危ないからしっかり前向いて運転してくれよ、もし事故なんか起こしたらやっぱりその”なにか”のせいだって言われるぞ~~」と私が冗談っぽく言うと

 

「分かってるよ、まったくこんな事になるなら俺の車で行くんじゃ無かった・・・」と・・・

 

ここまで来て本当にこいつら、その帽子の人とやらが見えたのかな?やっぱりドッキリじゃないのか?とまだ疑いを払拭しきれない私なのでした

 

だってそうですよね、私には全く全然見えないんですから、それに一つ不思議で不自然な事が有るんですよね、みなさんも少し引っかかってませんか?

 

そうなんです、何故肝試しに行った2人が見えなくて他の全員が見えるのかって事ですよね、なので蒸し返したくは無かったのですがここで皆んなに聞いてみました

 

「あのさ、一つ聞いて良い?」すると運転している仲間が「なに?」「なんで肝試しに行った俺達だけ見えなくてお前ら全員に見えるのかね、おかしいと思わないか?

 

「・・・確かにそうだな、普通ならお前らに取り憑いて、お前らにだけ見えれば良いだけの話だよな」と、予想通りの返答が来たので

 

「何度も言うけど本当はお前ら俺たちが肝試しに行ってる間に電話してバイト君と口裏合わせてたんじゃないの?」と言うと「バレたか~~~実は・・・って言いたいところなんだけど俺たちは電話なんかしてないし、もちろんお前が電話してなきゃバイト君も知らないはずだぞ」と完全にもう、何かの現象だという事は確実になりました

 

私と一緒に肝試しに行った彼は後ろの左側の席に座っているのですが(要するに私の真後ろです)何も喋らないので身を乗り出して確認すると左側の側面にベッタリと張り付いて座って居ます(笑)

 

「お前なにやってんだ?」と私が言うと「だって真ん中に誰か座ってんだろ?ちょ~こえ~~んだけど・・・」とか言いながら小さくなってます、思わず笑ってしまいますが他の誰も笑いません、ヤバいこいつらマジでビビってる、仕方ないので私が身を乗り出して真ん中の辺をまさぐって

 

「ほら何にもいね~よ!誰も乗ってません!ビビるなっての!ほら!ほら!」と言いながら後ろの席の真ん中辺を手でグルグルやってみせました

 

すると後ろの右側に座ってる奴(コンビニの時に見えたと言った仲間)が「やめろ!やめろって!!」と本気で止めてきます、私は思わず「お前ら正気か?そんな物居るわけね~だろ?」と言った後、誰も何も言わずに沈黙してしまいました、う~ん信じられないけど演技じゃない(まだ疑ってる私)のか、けどそんな事有り得ないもんな

 

こりゃ相当みんなビビっちゃってるな~少し放っておくか・・・

 

という訳で帰りがてら一人ひとり送って行くのですがシビック君とは家が近いという事も有りまして私が一番最後に送ってもらったのですが

 

最後にこんな事を言われました「お前は本当に少しもおかしなこと無かったのか?本当に見てないのか?」と、もちろん私は何も見えないし感じないので「ああ何も無いね、お前らは怖いと思いすぎなんだよ、自分で自分に見せてるだけだって」と言うと「じゃああのバイトの女の子はどうなる?」そうだった、確かにあの女の子は全く部外者だった

 

「あの子はたまたまそう見えたんだろ、こういう偶然が重なると恐怖体験とかになっちゃうんだよ、ビビらなきゃ大丈夫だっての!」とか結構無責任な事を行って車から降りました

 

「じゃあ有難うね、またな!」と言って見送ろうとした瞬間です

思わず走り始めた車を追いかけて後部をバンバン叩きました「待て!待て!!」と怒鳴りながら

 

「なんだよ危ねーな、どうした?」

 

「いやちょっと待って」と言い後部座席を覗き込みましたが、当然何も居ません

「なんだよ気持ちわりーなやめろっての」

 

「ごめんごめん忘れ物無いか確認、とにかく気をつけて帰れよ、何か有ったらすぐに電話しろ、着いたら電話してくれ」と言いい彼を見送りました

 

私にも確かに何か見えました、私の心の中にもどこか不自然な感覚が残って居たためでしょうか

 

”黒いモヤモヤしたもの” が居ました、だけど黒いモヤモヤってだけの事です、私も寝不足だしそんな物が見えても不思議では有りませんが、万が一仲間に何か有る事だけは絶対に避けたいので

 

「もしここに居るならここで降りろ」と強く念じ家に入りました、まあ端から見てるとアホらしい限りでしょう、そんなオカルト話誰が信じるかってものですよね

 

我が家の異変

その頃私は古い平屋の賃貸に住んで居ました、軋むドアを開け家に入ると少しの違和感を覚えました、それは何故かと言うとその当時飼っていた犬が吠えるのです

そりゃ犬なら吠えるだろ?と思うでしょうが、私の飼っていた犬は殆ど吠えることはなく、帰宅時に嬉しくて2、3回は吠えることは有るのですがずっと吠えるのです、しかも私に視線が有ってません、私の後ろに吠えているような仕草で私の横まで来て後ろに吠えています

 

さすがにこの時は鳥肌が立ちましたね、私も振り返って思わず凝視しました、心の中で「ここはお前のいる場所じゃ無い!出てけ!」と思わず怒鳴ってました、これが自己暗示ってやつかと笑ってしまいましたが

 

不思議なことにその瞬間犬も吠えるのを止め静かさが戻ってきました、何だったんだろう・・・と思うのと同時にブルブルっと一瞬震えがきたのを覚えています

 

これは多分どこかに多少の気味の悪さ(自己暗示)が心に残っていた為だとは思いますが、犬の件は今でも不思議に思いますが、もしかすると玄関から入る時に一緒に虫でも入ってきてそれに吠えていたのかもしれません、怖いと思い始めると何でも怖いものに結びつけてしまうものですからね

 

それぞれのその後

しばらくしてシビック君から電話がありました、「無事に着いたぞ~~」

「お~そうか良かった、全く今回は何だったのかね、何も無かっただろ?」

「特に何も無かったよ、まったくお前が突然車止めるからビビったじゃね~かよ」

「ごめんごめん、とにかく疲れてるだろうから少し休んだほうが良いぞ~~」

「そうだな、じゃまたね」

 

と、何事も無く終わり、他の仲間にも電話してみましたが特に何事も無いとの事で、あの出来事は何だったのだろう・・・誰もその事には触れずに時間は過ぎて行きました

 

終わってなかったんだ

それから一週間位たった夜のことでした、仕事を終えて家に帰ると留守電にシビック君から電話が入っていました、「悪いけど今から家に来れない?」との電話でした、時計を見ると夜の8時位、また今度にしてもらおうと思い電話を掛けました

「今日じゃなきゃ駄目なの?」

「もう皆んな来てるんだよ」

「え?誰が来てるの?」

「あの時ドライブした連中とバイト君だよ」

「なにそれ?どういう事だ??」

「まあ良いからとにかくすぐに来てくれよ、頼むよ」と言ってガチャッと切ってしまったでは有りませんか

 

全く仕事で疲れてるってのに一方的な奴だとは思いつつ、あの時の連中とバイト君という事は、例のあの件だなと言うのはすぐにピント来たのですが、何だかとても怠くて行く気にならなかったのですが、皆が待ってるなら行かなきゃな・・・と

 

バイクに跨りシビックの家へ急ぎます、10分程で到着すると玄関先にシビック君が出ていました、バイクのエンジン音で気付いたのでしょう

 

「こんな時間に悪いな、オヤジがさあれからギャーギャーうるさくてどうにもならないんだよ」

「なにが有ったんだよ」

「取りあえず中に入ってくれよ、それから話すから」

「あれ?お前の車は?」

「うん、それも中で話すよ」

「そか・・・・・・」何だかとんでもなく面倒くさい事になってる事が分かります

中に入るとあの時の全員とシビックくんの家族も勢揃いしてます、気になったのは怪しげな見知らぬオバサンが1人居ることです、「こんばんは」と挨拶をした後仲間に「よ!元気か!」と言いましたが、反応が悪く「うん、まあ座りなよ」と元気が無い様子、するとシビックくんが話し始めます

 

お祓い開始

シ「実はさ、あれから奇妙なことが起こり始めたんだよね・・・」

 

私「奇妙なこと?」

 

シ「うん」

 

私「どんな?」

 

シ「オヤジが仕事から帰ってきた時の事なんだけどさ、俺がリビングでテレビ見てる時に話しかけてきて、お前今車の中に居なかったか?」って私はすぐにピントきました、例のあの帽子がまた出たんだと

 

私「それで?」

 

シ「俺はずっとリビングでテレビ見てたし車なんか行って無いんだよ」

 

私「またあの帽子が乗ってたって言いたいのか?」

 

シ「うん、その後俺も車を見に行ったんだよ、そうしたら黒い影が乗ってたんだよ!間違いなく!」

 

私「そんなバカな事あるのか?見間違いじゃなくて?・・・でどうしたんだよ」

 

シ「ビックリして窓を思いっきり叩いたんだよ、そしたら黒いモヤモヤみたいになって目眩がしてヤバいと思った時には居なかった」

 

私「・・・・・・うん・・・本当にそれは現実だと言えるのか?」

 

シ「間違いない、何かが存在するよ、まいったよ全く・・・」

 

私「それで車は?」

 

シ「オヤジがもう乗るなって・・・」

 

私「え?そうなんだ・・・」この時はこんなに大事になっちまって大変な事になってるなと思いましたよ、このオヤジさんとも小さい頃から知っている人で堅実で頑固、そして毎朝神棚に手を合わせるような信心深い人だったのです、するとオヤジさんがみんなに

 

オ「君たちも変わったことが無いのかい?」と聞くと、ボウリング場のバイト君が

 

バ「実はボクはボウリング場でバイトしてるんですが、そこで少し気持ち悪い事が度々起こるようになったんです」

 

オ「どんな?」

 

バ「ボウリング場って結構ボールが機械に詰まってしまって出てこなくなることが有るんですよ、その時は裏に有る機械室に行くのですが、そこが真っ暗なんです、最初は目の錯覚だと思ってたんですが日に日にハッキリシてきたんです」

 

オ「やっぱり例の物が見えたのかい?」

 

バ「はい、最初は黒いグルグル巻の線が絡み合ったような塊なので、目が慣れないからこう見えるだけなんだと思い気にしなかったんですけど、目が慣れてくるとだんだん人の形になってきてそいつが帽子被ってるんです・・・もう怖くて叫びながらフロントまで走って行ったらマネージャーに笑われて・・・見に行ってくれたんですけど何も居ないよって・・・何で自分にしか見えないんでしょうか?」

 

私「それって怖いと思うから見ちゃうんじゃないのか?俺は何も見えないしあれから何もないぞ」と言うと、私の意見なんかまるで無かったかのようにあのコンビニで見たという彼が口を開きました

 

コ「俺も嫌な気配がするんだよ、1人で家にいる時にいつも誰かに見られてるようなさ、急いで振り返ると黒いモヤモヤがゆっくり消えていくんだよな」

 

私「そりゃ気のせいじゃないのか?」

 

シ「お前はどうしても気のせいにしたいんだな、本当は怖くて仕方ないんじゃね~か?

 

私「まあ本当なら怖い話だけど、俺には何も見えないからな、悪いな、ところでお前はどうなの?」と一緒に肝試しに行った仲間に聞くと

 

仲「悪いけど俺も何も起こらないし見えないな、ホント良かった、あ、ごめん」と予想外の返答でした、一番のビビリなので絶対に見えてると思ったのにおかしい・・・これは幻覚的なものじゃないのか??

 

するとオヤジさんが

 

オ「私は一応小さい会社の社長をやってるからこういうのは困るんだよ、信じる信じないは別で実際に起ってることは真剣に対応しないととんでもないことになりかねないからね、もし本当にそういう事があり得るならきっと何かを知らせたいか、何とかして欲しいってことだよね、ならおかしなことだと思っても助けて上げたほうが良くないかい?見えるものだけが全てじゃないんだよ、だから今からお祓いをしてもらうから君たちもしっかり身を清めてもらって、その方にはしっかり成仏してもらわないとね」

 

やはり長く生きてきた人の言葉には重みが有りました、それまで適当な事を言っていた私は少し恥ずかしく思い、確かにその通りだと考えを改めお祓いを受けることに・・・

その怪しげな人はお祓いをしてくれる人だったのですが、確かに普通じゃない変なオーラを纏っている気がしました、今思えばその場の空気に飲まれていただけなのかもしれませんが

 

それから30分位でしょうか、足が痺れてきて結構長いななんて思った頃終了しました、気がつけばもう22時30分です、するとオヤジさんが

 

「ご飯でも食べて帰りなさい、30分位大丈夫だろ?」って言って下さったので遠慮なく頂き、その後は皆でワイワイ楽しく話してそれぞれ家に帰りました

 

その後はどうなったか気になりますよね、不思議なことに誰も何も見なくなったとか、私的にはきっと偶然が重なって起こった不思議現象だったのではと、未だにしつこく思っています(笑)だってお祓いしていきなり何も無くなるって有ります?多分お祓いをしてもらったことによる安心感から見なくなったんですよね

 

人間の脳は高性能コンピューターなんて目じゃないくらい複雑にできてるようで、自分でもコントロール不可な部分が殆どだとか、余程精神力が強い人かアホしかお化けは見ないで済むのではと考えますよ

 

まあ私はアホの方に入りますが、お化けを見るくらいならアホで宜しいかと(笑)

 

長年生きてると信じる信じないは別として不思議な現象に多々出会います、また次の機会にお話させて頂きます

お暇な方は是非また覗いてみて下さいませ

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